彼の溺愛の波に乗せられて
懐いた野良猫
〜雅side〜

今日は愛莉に誘われて雅人と凌雅の店に夜ご飯を食べに来た。
相変わらず繁盛している。

厨房を覗けば二人はせっせと肉を切っていた。
愛莉と一度声をかける。

「来たよー」

すると二人は顔を上げた。

「おう。たくさん食ってけな」

雅人が愛莉に笑顔で言う。

「愛莉久しぶりだな。ゆっくりしてってな」

凌雅も愛莉に笑顔で言う。

「おい。お前せっかく来たんだったら手伝えよ」

凌雅は私に眉間にシワを寄せてそんな事を言う。

「なんでよ。やだよ。いいから早くお肉出してよ」

「はいはい。適当に出すから座ってろ」

そう言って雅人がシッシッとジェスチャーをする。
なんなのこの対応の違いは。

その後女性スタッフに案内され愛莉と向かい合わせで座る。 

「相変わらずイケメンだわ。本当カッコいい。私は凌雅くん推し」

「なにそれ。やめな、あんなチャラ男」

「わかってないなー雅は。たまに見ておくだけでも良いのよ」

なんて言って愛莉は厨房をうっとりしながら見ている。
なにがいいんだか。
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