彼の溺愛の波に乗せられて
間もなくして肉が大量に運ばれてくる。
おいおい。
こんなに食べれ…るか。
大丈夫。
ははは。
よくわかってらっしゃるわ。さすが兄貴。
「いただきまーす!」
二人で焼いた肉を食べ始めて少したった頃入り口にビジネススーツをビシッと着こなして髪をしっかりとセットした高身長の男性二人と、オフィスカジュアルな感じのモデルのような佇まいの美人二人の、四人組が入ってきたのが見えた。
どうやら満席で少し待つことにしたらしい。
私は特に気にせず食べ進めていれば、ちょうど対角線上の少し離れたテーブルにその四人組が案内されて席についた。
そしてさっきは見えなかった男性の顔を見て驚く。
え!?
あのイケメンサーファーじゃん!
スーツ着てるし髪型もちゃんとセットしててわからなかった!
うっわ。
ビジネスマンだったの?
ギャップよ。
前に牽引してもらった後、しばらく顔を出さないと思っていればまたひょっこり現れた。
そして久しぶりに会った彼に改めて助けてくれたお礼を言えば、誰? とか言われ、その後なぜかご飯を誘われて急すぎて私は咄嗟に断ってしまった。
知らない人にはついて行ったらだめだものね。
特にイケメンのサーファーには要注意だ。