甘いミルクティーを君に、
カチカチ…
ポーン…。
事務所に置かれている時計は5時になると音が鳴るようになっている。
「お疲れさまでしたー!」
「どうすんのー?先家帰るー?」
「えーどうしよう。」
定時になったと同時に皆んなが口々と会話を始める。
「麻由ー、行くよー!」
「あ、はい!」
私のデスクから少し離れたデスクの大北先輩はコートを肩に羽織りながら歩いてくる。
私も急いで荷物をまとめ、コートを羽織る。
エレベーターに乗り、一階に向かい外に出る。
自動ドアが開いたと同時に冷たい氷のような風が暖房がついた、あったかいビルの中に入り込んでくる。