シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「そういうあなた達は何なの? 大の男が二人がかりで私みたいな小娘(こむすめ)に悪口あびせて、卑怯(ひきょう)じゃない?」

「はあ? 別になぐったりしたわけじゃねえじゃねえか」

「お前の方こそどうなんだよ。お仲間はいたいけな赤ずきんを食うオオカミ二匹と、ババアのくせに白雪姫の美貌(びぼう)にしっとするママハハとか、よくよく悪い奴ら同士(どうし)でまとまって、まともなヤツと友達になれねえんだろ?」

 なんか、微妙(びみょう)に本当のことをついてくるところが(にく)たらしい。

 確かに私達には普通の役の友人は出来にくい。

 でもそれは私達が本当に悪い奴らだからということじゃなくて、私達を悪いヤツらだと勝手(かって)にみんなで決めつけて、近づこうともしないからだ。
< 101 / 353 >

この作品をシェア

pagetop