シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
 何だかしみじみしてしまった。今日ここに来る前には考えられなかった展開(てんかい)だ。これも仲間のオオカミ達や、何より(かがみ)魔女(まじょ)さんのおかげだな。

 そうして和やかな雰囲気(ふんいき)になったところで、(かがみ)魔女(まじょ)さんが「忘れてた!」と手を叩いた。

「どうしたんすか?姉御」

「そうそう、今日はあんた達に、白雪姫の結婚式で披露した、とっておきのダンスをお見せしようと思ってここに来たのに、すっかり忘れてたんだよ」

「え?あの熱い鉄板の上のダンス?」

「そうそう」

 男達や野次馬達も、それを聞いてざわめいた。
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