シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
 気がつくと周りの男達が、ニヤニヤしながらも魔女(まじょ)さんとグリムオオカミのやりとりをそっと見守っていた。

 じゃましないようにと、口にひとさし指を立てて「シッ」とか言い合っている。

「それと、私が本当に聞きたかったのは、そのもっと後の言葉だよ。覚えてない?」

「もっと後……?えーっと…………あ……」

「思い出した?」

 さらに顔を真っ赤にしたグリムオオカミは目をぎゅっと閉じ、大声で叫んだ。

「さすが、お、お、オレがほれた女っス!!」

「はい、よく言えました」
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