シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
 さっきまで、私のことを「かわいい」「かわいい」と散々褒めそやしていた男達は、言葉をなくし顔を真っ赤にして(ほう)けていた。

「あれが……シンデレラ……」

「なるほど、あれが、ヒロイン……」

「王子様に一目惚(ひとめぼ)れされるだけあるわー……」

「「「「………かわいい――――っ!!」」」

 さけんでしまってから、ハッとなって男達が私を見る。

「あ、す、すまんな」

「いや、お前さんがかわいくないわけじゃなくて」

「シンデレラがかわいい過ぎなんだよな」

「なあ」
< 150 / 353 >

この作品をシェア

pagetop