シンデレラのないしょ話 ～悪役令嬢だって恋をする～

いざ、舞踏会（ぶとうかい）へ

　今朝、久しぶりに見た夢は、王子様がシンデレラをさしおいて私を選ぶという、あまりにご都合主義(つごうしゅぎ)なものだった。

　もう、なんて夢なの！　思い出すだけで、顔から火が出そう！
　
　ありえない！　ありえない！　ありえない！
　
　シンデレラの幸せを願(ねが)っていたんじゃなかったの？！
　シンデレラと王子様の幸せを願(ねが)っていたはずじゃなかったの？！

　図々(ずうずう)しい。はずかしい。
　
　結局(けっきょく)私は自分のことしか考えない、ひとりよがりの人間なんだああああ。