シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「お姉様、コルセットしめすぎた?」
 
 シンデレラにあわてたような声で聞かれて、(われ)にかえった。あまりのはずかしさに足をジタバタさせていたようだ。
 
「あ、だ、大丈夫(だいじょうぶ)よ」
 
「でも……」
 
大丈夫(だいじょうぶ)、本当に大丈夫(だいじょうぶ)!」
 
「なら……いいけど……」

 シンデレラはまだ心配(しんぱい)そうだ。
 ごめん、本当に。あなたは何にも悪くないの。悪いのは、私。
 
 いい姉になろうと決めたのに。
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