シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「ちょ、ちょっと何するのよ、シンデレラ」

「だって、このままじゃさびしかったんだもん」

「いいのよ、私なんて」

「だーめ。だいたいお姉さまは自分に自信(じしん)がなさ過ぎよ!」

「だって……」

(だって、しょせん私は意地悪な姉。あなたの引き立て役)

 心に浮かんだ言葉は、さすがにシンデレラには言わずに飲み込んだ。

「私、お姉様はかわいいと思うわ」

「そんなこと」

「本当よ。ずっと思ってたわ。私のお姉様はかわいいって」
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