シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「いきなり、言い当ててしまってびっくりしたかな?でも……」
「ちがいます」

「……え……?」
「ちがいます」

 今度は王子様が固まってしまった。(固まっていても素敵(すてき)

「ちがう……?」
「はい、ちがいます」
 
「本当に……?」
「ちがいます」
 
「本当……に……?」
「ちがい、ます」

 そんなに何度も聞かないで下さい。あなたのシンデレラではないと、答えるのは私もつらいのです。

「じ」
 ……じ?

 (なぞ)の一文字をもらすと、王子様はくるりと後ろを向いてさけんだ。

「じいの(うそ)つき――――――!」

 ……はい?
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