シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
王子様、人間になる
「もう、五、六年くらい前かな。うちの家族が町中をパレードしたことがあって……」
「あ、おぼえてます」
おぼえてる。わすれるわけない。私が王子様に恋した日。
でも、そうかあ。私達ふつうの市民から見たらロイヤルファミリーのパレードだけど、王子様達からしたら家族でパレードなんだ。
「それでね、パレードの日は町中の人達が歓迎してくれて、花や紙吹雪を散らしてくれて、すごく楽しかった。誰もがみんなせわしなく動いていてね、僕らの馬車と一緒に走ってついてくる子供とかもいて……」
「あ、おぼえてます」
おぼえてる。わすれるわけない。私が王子様に恋した日。
でも、そうかあ。私達ふつうの市民から見たらロイヤルファミリーのパレードだけど、王子様達からしたら家族でパレードなんだ。
「それでね、パレードの日は町中の人達が歓迎してくれて、花や紙吹雪を散らしてくれて、すごく楽しかった。誰もがみんなせわしなく動いていてね、僕らの馬車と一緒に走ってついてくる子供とかもいて……」