シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
 私を見つめながら、王子様がため息をついた。
 
「こんな風に、恰好悪(かっこわる)(ぼく)を受け入れて、好きだと言ってくれる人がいるなんて、思いもしなかった」
 
また、そっと()きしめてくる。
 
「君だけなんだ。はなしたくない」

 うれしい。うれしい。うれしい。

 
 ……でも。
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