シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「私、ギロチンも、車裂(くるまざ)きも、ミミズも、全部いやよー!」

「何を言ってるの?お姉様」

「町で聞いたうわさよ。レッドカードを切られると、そういう恐ろしい(ばつ)が与えられるって……!」

「ああ!《物語進行委員会(ものがたりしんこういいんかい)》のことね!」

 ポンと手を叩くと、シンデレラはニカッと満面(まんめん)()みで言った。

「大丈夫!私、ちゃーんと確認(かくにん)してきたんだから。……結局(けっきょく)のところ、物語をきちんと筋書通りに進めることができていれば、おおよそのところは問題ないみたいよ。皆さん、親切に教えてくれたわー」

「えっ、そうなの?」
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