シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
《混沌の森》などという名前はいかにもものものしい感じがするが、つまりは童話の国の色々な地方や町のキャラが自由に出入りできるコミュニティー広場のようなものだ。
どの地方にも町はずれには森への入り口があり、その中心にぽっかりと木々の生えていない広々とした場所がある。
ここは昼間でも読者であるよい子の目がとどかない場所なので、その日の出番を終えた登場人物達が出入りしては、休憩したりおしゃべりしたり、好きなように過ごすことができるのだ。
歩きながら、さっきのシーンを思い返していた。バケツを取り上げられまいとしたシンデレラの手をふりはらった時、少し力が入ってしまった気がする。
シンデレラは何でもないような顔をしていたけど、赤くなっていたりしないかな。
はれたりアザになったりするほどではないとは思うけど、あそこまで強くはらう必要はなかったかも知れない。
どの地方にも町はずれには森への入り口があり、その中心にぽっかりと木々の生えていない広々とした場所がある。
ここは昼間でも読者であるよい子の目がとどかない場所なので、その日の出番を終えた登場人物達が出入りしては、休憩したりおしゃべりしたり、好きなように過ごすことができるのだ。
歩きながら、さっきのシーンを思い返していた。バケツを取り上げられまいとしたシンデレラの手をふりはらった時、少し力が入ってしまった気がする。
シンデレラは何でもないような顔をしていたけど、赤くなっていたりしないかな。
はれたりアザになったりするほどではないとは思うけど、あそこまで強くはらう必要はなかったかも知れない。