シンデレラのないしょ話 ～悪役令嬢だって恋をする～

　私の告白を聞きながら、魔女さんは「うん、うん」とか「そうだねえ」とあいづちを打つ。

「私、どんどん、いやな子に……なっちゃって……。自分で、自分が……きらい……」
「うん、そう思う気持ちはわかるよ。でもね、私に言わせれば、あんたは十分いい子だよ」

「うそ……」
「おや、あたしは、うそつきかい？」
「ご、ごめんなさい。そんな、つもりじゃ」
　魔女(まじょ)さんはふふっと笑って「わかってるよ」と言った。

「誰かに優しくされたら、うれしい。意地悪されたら、悲しい。……それは当たり前の感情(かんじょう)だろ？」
「ええ」