シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
 ここはそもそもの原因となった私が責任をもってシンデレラを止めなければ。

「ねえ、イエローカードのことはまだ森で会った男の人たちのせいだと決まったわけじゃないでしょ。私が知らない間に何かタブーなことをしてしまったのかも知れないし」

「だったら、それを教えてくれればいいじゃない!『日頃の態度』?『悪影響』?はん!そんな言葉でごまかそうっていうなら私が直接聞いてきてあげるわ!!」

「「「落ち着いてーーーーっ!!!」」」

 今にも家を出ていこうとするシンデレラを、三人がかりで引きとめる。

 指の骨をボキボキ鳴らし、私達三人を引きずりながら進んでいたシンデレラだったが、私の
「とりあえず、明日いつもの仲間にもイエローカードがとどいているかどうか確認するわ。《物語進行委員会(ものがたりしんこういいんかい)》に突撃(とつげき)するのは、その後でもおそくないでしょ?」という言葉で、ようやく少しおちつきを取り戻した。
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