シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「たしかに、それもそうね。でも、どちらにしろお姉様がイエローカードを切られるような人ではないのは、私がだれより知ってるわ!どこかで落とし前をつけてもらわなくちゃ……」

 うたがうことを知らないシンデレラ。いつも真っすぐなシンデレラ。私はまた少しだけ心の奥がチクっとなったが、それをかくして笑った。
「ありがとう、あなたが信じてくれるだけで、私は十分よ」
 シンデレラの気持ちにこたえたい。シンデレラの中にある良き姉像に少しでも近づきたい。

(それで、いいのよね?(かがみ)魔女(まじょ)さん)心の中でつぶやいた。
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