シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
「ね、ねえ、ちょっと聞きたいんだけど、あなたたちのところにイエローカードなんて、来てない?」
「お、やっぱりジャボットのとこにも行ってたか」
 彼らのところにも、来ていたんだ。
「うん、二人も?」
「ああ、まあな」
 グリムオオカミがあんなに落ち込んでるのは、イエローカードが来たからかしら?

「グリムオオカミさん、それで落ちこんでるの?」
「はあ?!オレをそんなヤワな奴だと思ってんのか?」
 今しがた深いため息をついていたグリムオオカミが、突然(とつぜん)大声を出した。
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