イケメンアポなし訪問からピュアな恋をはじめます
田崎さんはご近所の農家さんだ。
おばあちゃんと仲良しで家族ぐるみのお付き合いをしている。
よく作物のお裾分けをいただいたり、私のことも小さな頃から可愛がってくれる優しいご家族だ。
今さら着飾って会うほど他人でもなく、親しさに甘えて私は少しよれるくらい着慣れたスウェットに適当にまとめたお団子頭、コンタクトもせずメガネをかけてすっぴんで、訪ねてきたのが田崎さんだと疑うことなく玄関に直行し「こんにちは!」と元気よく玄関ドアを開けた。
「こんにちは」
ドアを開けるとお米を抱えた見知らぬイケメンが立っていて微笑まれる。
途端に自分の今の姿を思い出して、全力でドアを閉めたくなった。
イケメンは都会のオフィス街のカフェで、コーヒーを優雅に飲みながら仕事のスケジュールでも確認してそうな、ハイスぺックオーラが隠しきれていなくて着ている作業着すら浮いて見える。
いやいやとにもかくにも、こんないい男は知り合いにいない。
うちの家系にもいない。
失礼だが田崎さんの家系にもいないし、おばあちゃんの交友関係にもいない。
「サチさんのお孫さんですか?」
何か間違って訪ねてきた人に違いないと思ったのに、あっさりおばあちゃんの名前が出てきた上に関係性まで言い当てられる。
私はポカンと口を開けて、一度だけ頷いた。
おばあちゃんと仲良しで家族ぐるみのお付き合いをしている。
よく作物のお裾分けをいただいたり、私のことも小さな頃から可愛がってくれる優しいご家族だ。
今さら着飾って会うほど他人でもなく、親しさに甘えて私は少しよれるくらい着慣れたスウェットに適当にまとめたお団子頭、コンタクトもせずメガネをかけてすっぴんで、訪ねてきたのが田崎さんだと疑うことなく玄関に直行し「こんにちは!」と元気よく玄関ドアを開けた。
「こんにちは」
ドアを開けるとお米を抱えた見知らぬイケメンが立っていて微笑まれる。
途端に自分の今の姿を思い出して、全力でドアを閉めたくなった。
イケメンは都会のオフィス街のカフェで、コーヒーを優雅に飲みながら仕事のスケジュールでも確認してそうな、ハイスぺックオーラが隠しきれていなくて着ている作業着すら浮いて見える。
いやいやとにもかくにも、こんないい男は知り合いにいない。
うちの家系にもいない。
失礼だが田崎さんの家系にもいないし、おばあちゃんの交友関係にもいない。
「サチさんのお孫さんですか?」
何か間違って訪ねてきた人に違いないと思ったのに、あっさりおばあちゃんの名前が出てきた上に関係性まで言い当てられる。
私はポカンと口を開けて、一度だけ頷いた。