【完結】婚約破棄された悪役令嬢は、一途な愛を注ぎこまれています。
「お嬢さま、ローレンです。チェルシーも一緒です」
ローレンは私の侍女だ。チェルシーはローレンの妹のような存在。
「入っていいわよ」
そう伝えると扉がキィ、と小さな音を立てて開いた。桶にたっぷりのお湯と水。それからタオルを持ったふたりが入ってきた。
「旦那さまがお嬢さまの目のケアを、と……」
「お嬢さま! 目が真っ赤ですよっ! すぐに冷やさなくちゃ!」
ローレンの言葉を聞いて、お父さまが彼女たちを呼んでくれたのだとわかり、心がぽかぽかと温かくなった。そして、心配をかけてしまい申し訳ない気持ちも芽生える。
ふたりとも私のことを心配そうに見ている。なぜかチェルシーは瞳をうるうると潤ませて、今にも泣きそうな顔になっていた。
「そうね、ケアしなきゃ。その前に、着替えるわ」
のろのろと立ち上がり「手伝ってちょうだい」とふたりに言葉をかけると、彼女たちはこくりとうなずいた。
ローレンがチェルシーに私のネグリジェを持ってくるように指示すると、彼女は桶とタオルを置いてすぐにクローゼットまで向かい、ネグリジェを持ってくる。
ネグリジェに着替え、再びベッドに寝転がる。水で冷やしたタオルをぎゅっと絞って、私の目元にタオルを置いた。
冷たさが心地良い。少ししたら今度は温かいタオルに交換。それを数回繰り返してくれた。
「ねえ、ローレン、チェルシー」
「はい、リディアお嬢さま」
「お呼びですか?」
「……ありがとうね」
ローレンは私の侍女だ。チェルシーはローレンの妹のような存在。
「入っていいわよ」
そう伝えると扉がキィ、と小さな音を立てて開いた。桶にたっぷりのお湯と水。それからタオルを持ったふたりが入ってきた。
「旦那さまがお嬢さまの目のケアを、と……」
「お嬢さま! 目が真っ赤ですよっ! すぐに冷やさなくちゃ!」
ローレンの言葉を聞いて、お父さまが彼女たちを呼んでくれたのだとわかり、心がぽかぽかと温かくなった。そして、心配をかけてしまい申し訳ない気持ちも芽生える。
ふたりとも私のことを心配そうに見ている。なぜかチェルシーは瞳をうるうると潤ませて、今にも泣きそうな顔になっていた。
「そうね、ケアしなきゃ。その前に、着替えるわ」
のろのろと立ち上がり「手伝ってちょうだい」とふたりに言葉をかけると、彼女たちはこくりとうなずいた。
ローレンがチェルシーに私のネグリジェを持ってくるように指示すると、彼女は桶とタオルを置いてすぐにクローゼットまで向かい、ネグリジェを持ってくる。
ネグリジェに着替え、再びベッドに寝転がる。水で冷やしたタオルをぎゅっと絞って、私の目元にタオルを置いた。
冷たさが心地良い。少ししたら今度は温かいタオルに交換。それを数回繰り返してくれた。
「ねえ、ローレン、チェルシー」
「はい、リディアお嬢さま」
「お呼びですか?」
「……ありがとうね」