【完結】婚約破棄された悪役令嬢は、一途な愛を注ぎこまれています。
これは、私の恋物語
フィリベルトさまが白い歯を見せた。時計塔には多くの人が集まっていて、観光スポットなのかも? と考える。
「中にも入れるんだ。ちょうどきれいに見渡せると思うよ」
じっと時計塔を眺めていると、確かに人がいて外の景色を楽しんでいる様子が見えた。
「見てみたいですわ」
「そうこなくっちゃ」
パァっと表情を明るくするフィリベルトさま。とても嬉しそうで不思議に思っていると、手を引かれて時計塔の中に入り、階段前まで一度立ち止まる。
「この階段を上るけど、大丈夫?」
「なかなか長そうな階段ですわね……」
らせん階段を見上げると、なかなか先が見えない。
いったい何段くらいあるのだろう、と考えているとフィリベルトさまが私の顔を覗き込んできた。
「オレが抱き上げていこうか?」
「い、いえっ! 体力には自信がありますわ!」
それは、本当。
王妃教育の一環としてダンスレッスンもあった。ダンスレッスンは体力勝負のところもあったから、いつの間にか体力がついたのよね。
「では、いこうか」
くすっと軽く笑みを浮かべて、フィリベルトさまが歩き出す。
「中にも入れるんだ。ちょうどきれいに見渡せると思うよ」
じっと時計塔を眺めていると、確かに人がいて外の景色を楽しんでいる様子が見えた。
「見てみたいですわ」
「そうこなくっちゃ」
パァっと表情を明るくするフィリベルトさま。とても嬉しそうで不思議に思っていると、手を引かれて時計塔の中に入り、階段前まで一度立ち止まる。
「この階段を上るけど、大丈夫?」
「なかなか長そうな階段ですわね……」
らせん階段を見上げると、なかなか先が見えない。
いったい何段くらいあるのだろう、と考えているとフィリベルトさまが私の顔を覗き込んできた。
「オレが抱き上げていこうか?」
「い、いえっ! 体力には自信がありますわ!」
それは、本当。
王妃教育の一環としてダンスレッスンもあった。ダンスレッスンは体力勝負のところもあったから、いつの間にか体力がついたのよね。
「では、いこうか」
くすっと軽く笑みを浮かべて、フィリベルトさまが歩き出す。