【完結】婚約破棄された悪役令嬢は、一途な愛を注ぎこまれています。
「ローレン、今日は髪を三つ編みにしてくれる?」
「三つ編みですね、かしこまりました」
すっ、すっ、と髪を毛先から丁寧に梳かしているローレンに三つ編みにするように頼むと、彼女はすぐに三つ編みにしてくれた。髪を左右にわけ、きっちりと三つ編みに編んでくれる。器用ね。
これで作業がしやすくなるわね。せっかくだから、今までできなかったことを楽しもうと考えて、ぐっと両手の拳を握って意気込む。
ああ、でも……本当になにをしようか悩んじゃうわ。考えてみれば、プライベートな時間ってあまり過ごした記憶がない。
いろいろ学ぶことが多くて、そういう時間を作ることができなかった。
はぁ、と小さくため息を吐くと、ローレンが心配そうに「お嬢さま?」と声をかけてきた。
「ね、ローレン。貴女の趣味ってなにかしら?」
「え、私の趣味……ですか?」
いきなり趣味を問われて、ローレンは明らかに声をひっくり返して、こほんと咳払いをする。
「あ、言いたくないのなら、話さなくてもいいのよ」
「……いえ、突然で驚いてしまって。私の趣味はそうですね……読書、でしょうか」
ローレンが本を読んでいる姿を想像して、似合う、と瞬間的に思ってしまった。
黒髪に茶色の瞳という日本人っぽい見た目なのだけど、すっごく! 美人なのよね、ローレンって。
前世の私は日本人だから、なんだかとっても親近感がわくのよね……あ、前世を思い出す前から仲が良いんだけどね、私たち。
「三つ編みですね、かしこまりました」
すっ、すっ、と髪を毛先から丁寧に梳かしているローレンに三つ編みにするように頼むと、彼女はすぐに三つ編みにしてくれた。髪を左右にわけ、きっちりと三つ編みに編んでくれる。器用ね。
これで作業がしやすくなるわね。せっかくだから、今までできなかったことを楽しもうと考えて、ぐっと両手の拳を握って意気込む。
ああ、でも……本当になにをしようか悩んじゃうわ。考えてみれば、プライベートな時間ってあまり過ごした記憶がない。
いろいろ学ぶことが多くて、そういう時間を作ることができなかった。
はぁ、と小さくため息を吐くと、ローレンが心配そうに「お嬢さま?」と声をかけてきた。
「ね、ローレン。貴女の趣味ってなにかしら?」
「え、私の趣味……ですか?」
いきなり趣味を問われて、ローレンは明らかに声をひっくり返して、こほんと咳払いをする。
「あ、言いたくないのなら、話さなくてもいいのよ」
「……いえ、突然で驚いてしまって。私の趣味はそうですね……読書、でしょうか」
ローレンが本を読んでいる姿を想像して、似合う、と瞬間的に思ってしまった。
黒髪に茶色の瞳という日本人っぽい見た目なのだけど、すっごく! 美人なのよね、ローレンって。
前世の私は日本人だから、なんだかとっても親近感がわくのよね……あ、前世を思い出す前から仲が良いんだけどね、私たち。