【完結】婚約破棄された悪役令嬢は、一途な愛を注ぎこまれています。
「ここで少し休憩しよう。首都にはまだ遠いので」
「ユミルトゥスって、こんなに遠い国だったのですね……」
こちらに近付いてきたフィリベルトさまに、しみじみとつぶやくと、彼は「はは」と軽く笑う。それに合わせるように私も微笑む。
そんな私たちの様子を、みんなが微笑ましそうに見ていた。
「クッキーありますけど、食べますか?」
「いただいてよろしいのですか?」
「もちろんです」
女性がクッキーを取り出して、差し出してきた。クッキーを見ながら首をかしげて問うと、女性はにっこりと微笑んで渡してくれた。
「リディア嬢、こちらへ」
「?」
フィリベルトさまに手を引かれて歩く。草原の中に赤やピンクの花々が咲いているところがあって、とてもきれい。
わぁ、と声を上げると、フィリベルトさまがハンカチを取り出して地面に敷いてくれた。
「どうぞ、お座りください」
「あ、ありがとうございます」
いいのかな、と思いながらも、ハンカチの上に座る。
クッキーの包みを開けて、フィリベルトさまに差し出した。
「甘いもの、平気でしたよね?」
「ええ、いただきます」
フィリベルトさまがクッキーをひとつ手に取って口に運ぶ。私もクッキーを食べた。
サクッとした軽い食感にバターの風味と砂糖の甘さ。うーん、美味しい! こういう甘いものって幸せな気持ちになれるわよね。
「ユミルトゥスって、こんなに遠い国だったのですね……」
こちらに近付いてきたフィリベルトさまに、しみじみとつぶやくと、彼は「はは」と軽く笑う。それに合わせるように私も微笑む。
そんな私たちの様子を、みんなが微笑ましそうに見ていた。
「クッキーありますけど、食べますか?」
「いただいてよろしいのですか?」
「もちろんです」
女性がクッキーを取り出して、差し出してきた。クッキーを見ながら首をかしげて問うと、女性はにっこりと微笑んで渡してくれた。
「リディア嬢、こちらへ」
「?」
フィリベルトさまに手を引かれて歩く。草原の中に赤やピンクの花々が咲いているところがあって、とてもきれい。
わぁ、と声を上げると、フィリベルトさまがハンカチを取り出して地面に敷いてくれた。
「どうぞ、お座りください」
「あ、ありがとうございます」
いいのかな、と思いながらも、ハンカチの上に座る。
クッキーの包みを開けて、フィリベルトさまに差し出した。
「甘いもの、平気でしたよね?」
「ええ、いただきます」
フィリベルトさまがクッキーをひとつ手に取って口に運ぶ。私もクッキーを食べた。
サクッとした軽い食感にバターの風味と砂糖の甘さ。うーん、美味しい! こういう甘いものって幸せな気持ちになれるわよね。