【完結】婚約破棄された悪役令嬢は、一途な愛を注ぎこまれています。
前世の私は庶民だったから、ちょこっと可愛らしい置物を配置するくらいだったけど。ここまで乙女全開の部屋は……なかなかお目にかかれないだろう。
「……エステルさまは、可愛らしいものがお好きなのですか?」
「ええ。可愛いものも肌触りがいいものも大好きよ」
彼女はスタスタと部屋の中に入り、ソファの上に置いてある淡いピンク色のハート形のクッションを持ち上げて、私に見せた。
「このクッション、手触りがとてもいいの。触ってみて?」
にこにこと差し出されたクッションを受け取って、撫でてみる。確かに手触りのよいクッションで、まるで長毛の猫を撫でているような感覚だ。猫カフェ、好きだったなぁ。
前世の記憶を思い出してから、いろんなことがごちゃ混ぜになっている感じがする。
ゲームのリディアは、どのルートでも気高い女性だった。凛としていて、ハッキリと自分の意見を口にする。その姿はとても凛々しかった。
そう、他の人のルートでもたまに出てきていたのよね。きっと一番出番が多かったのは、アレクシス殿下のルートだったんだろうけど……私はプレイしていないから……。あ、でも学園での記憶もちゃんとあるのよね。
リディアとして生きていた記憶をたどると、ゲームと共通のルートはあった。学園生活だからね、テストや学園祭などのイベントの記憶があるの。
「……エステルさま。こちらの学園は、どのような場所ですか?」
「……エステルさまは、可愛らしいものがお好きなのですか?」
「ええ。可愛いものも肌触りがいいものも大好きよ」
彼女はスタスタと部屋の中に入り、ソファの上に置いてある淡いピンク色のハート形のクッションを持ち上げて、私に見せた。
「このクッション、手触りがとてもいいの。触ってみて?」
にこにこと差し出されたクッションを受け取って、撫でてみる。確かに手触りのよいクッションで、まるで長毛の猫を撫でているような感覚だ。猫カフェ、好きだったなぁ。
前世の記憶を思い出してから、いろんなことがごちゃ混ぜになっている感じがする。
ゲームのリディアは、どのルートでも気高い女性だった。凛としていて、ハッキリと自分の意見を口にする。その姿はとても凛々しかった。
そう、他の人のルートでもたまに出てきていたのよね。きっと一番出番が多かったのは、アレクシス殿下のルートだったんだろうけど……私はプレイしていないから……。あ、でも学園での記憶もちゃんとあるのよね。
リディアとして生きていた記憶をたどると、ゲームと共通のルートはあった。学園生活だからね、テストや学園祭などのイベントの記憶があるの。
「……エステルさま。こちらの学園は、どのような場所ですか?」