冷徹狼陛下の子を授かりました!
――コンコン
目の前の扉をマテオがノックして、室内からの返事も待たずに開けてしまった。すると正面には先ほどの結婚式で会って以来の、マリアの夫となったエドワード陛下が座っている。扉が開いても、視線を上げることもなく手元の書類を見ていた。
「陛下」
「……」
呼ばれてチラッと視線を上げたものの、視線は冷たくすぐに書類へと戻ってしまう。
「マリア様をお連れしました」
「……」
マテオはエドワードの反応には慣れているのか、気にする様子もなく話を続けた。
「驚くことに、初対面にも関わらずレオン様がマリア様に懐いています」
「……」
「マリア様に、レオン様のお世話をお願いしようと思うのですがいかがでしょうか」
「……」
「マリア様、陛下の了承を得ましたので、正式にお願いします。細かいことは、マリア様のお部屋へ案内しながらお話いたします」
マテオの言葉に一瞬視線を向けただけのエドワードの反応で、話が通じたというのだろうか。もしかしたら、二人の間では超能力かなにかで会話しているのかと疑問に思うほどだ。マリアにとっては、ウルフリア王国も狼族の血も未知の世界で詳しく知るすべもなく連れて来られて、先ほど式を挙げて妻となり今に至る。
目の前の扉をマテオがノックして、室内からの返事も待たずに開けてしまった。すると正面には先ほどの結婚式で会って以来の、マリアの夫となったエドワード陛下が座っている。扉が開いても、視線を上げることもなく手元の書類を見ていた。
「陛下」
「……」
呼ばれてチラッと視線を上げたものの、視線は冷たくすぐに書類へと戻ってしまう。
「マリア様をお連れしました」
「……」
マテオはエドワードの反応には慣れているのか、気にする様子もなく話を続けた。
「驚くことに、初対面にも関わらずレオン様がマリア様に懐いています」
「……」
「マリア様に、レオン様のお世話をお願いしようと思うのですがいかがでしょうか」
「……」
「マリア様、陛下の了承を得ましたので、正式にお願いします。細かいことは、マリア様のお部屋へ案内しながらお話いたします」
マテオの言葉に一瞬視線を向けただけのエドワードの反応で、話が通じたというのだろうか。もしかしたら、二人の間では超能力かなにかで会話しているのかと疑問に思うほどだ。マリアにとっては、ウルフリア王国も狼族の血も未知の世界で詳しく知るすべもなく連れて来られて、先ほど式を挙げて妻となり今に至る。