冷徹狼陛下の子を授かりました!
◇◇◇
「ねえねえ」
子供が誰かに話しかけている声が聞こえる。
「ねえねえ、お姉さん」
今度は、声だけじゃなく肩も揺すられた。
「え……」
寝ぼけ眼で目を開けると、マリアの膝にちょこんと乗っている天使かと思うほどの綺麗な顔の男の子がいた。
「誰?」
「僕はレオン」
「……ええ⁉」
「……『お姉さんも、きっと僕が狼族だと知ったら怖がっちゃうんだろうな……』」
無言でマリアを見つめるレオンの心の声が、さっきと違いはっきりと聞こえた。狼の姿の時は、感情が読み取れないということか。
「怖くないわよ」
「え……」
「あっ!」
思わず心の声の返事をしてしまったマリアに、レオンは不思議顔だ。
「ええっと、私はマリアって言うの。エドワード陛下と結婚してここで住むことになったの。よろしく」
「う、うん」
「レオンくんって呼んでいい?」
「レオンでいいよ。僕はなんて呼んだらいいの?」
「うーん。なんでも呼びやすいように。これからは継母としてレオンと仲良くなりたいの」
「じゃあ、マ、ママでもいい?」
「ねえねえ」
子供が誰かに話しかけている声が聞こえる。
「ねえねえ、お姉さん」
今度は、声だけじゃなく肩も揺すられた。
「え……」
寝ぼけ眼で目を開けると、マリアの膝にちょこんと乗っている天使かと思うほどの綺麗な顔の男の子がいた。
「誰?」
「僕はレオン」
「……ええ⁉」
「……『お姉さんも、きっと僕が狼族だと知ったら怖がっちゃうんだろうな……』」
無言でマリアを見つめるレオンの心の声が、さっきと違いはっきりと聞こえた。狼の姿の時は、感情が読み取れないということか。
「怖くないわよ」
「え……」
「あっ!」
思わず心の声の返事をしてしまったマリアに、レオンは不思議顔だ。
「ええっと、私はマリアって言うの。エドワード陛下と結婚してここで住むことになったの。よろしく」
「う、うん」
「レオンくんって呼んでいい?」
「レオンでいいよ。僕はなんて呼んだらいいの?」
「うーん。なんでも呼びやすいように。これからは継母としてレオンと仲良くなりたいの」
「じゃあ、マ、ママでもいい?」