冷徹狼陛下の子を授かりました!
-8-
リリアンをはじめ数人の使用人が王城を去った。
元々が城の広さの割には数ない人員だったので、さらに城内が閑散としている。使用人の負担が増えてしまっていることが気がかりだ。でも、秘密の多い城内で働いてもらうには、人選が難しい。リリアンは、その中でも選ばれたはずなのに、欲に目が眩んでしまった。城を去る時に、秘密を漏らすとウルフリア王国からの報復が待っていると脅されているから、バカなことはしないだろう。
マリアは、専属の侍女がいない生活で育ったので、リリアンがいなくなっても困ることはなかった。レオンが警戒することも、威嚇することもないので、穏やかに過ごしている。マリアを必要としてくれる人がいるだけで、嬉しくて生き甲斐になっていた。
エドワードがどう思っているのかだけが疑問だが、ここにはマリアを邪魔者扱いするものはいない。どれだけ実家での生活が冷遇されていたかを実感した。
月に一度、満月の夜は初夜の日から特別な関係が続いていた。何も会話はないが、不思議と通じ合っている気がする。初夜の時は余裕がなくて気づかなかったが、人間の姿のエドワードに触れても心の声は聞こえないのだ。
元々が城の広さの割には数ない人員だったので、さらに城内が閑散としている。使用人の負担が増えてしまっていることが気がかりだ。でも、秘密の多い城内で働いてもらうには、人選が難しい。リリアンは、その中でも選ばれたはずなのに、欲に目が眩んでしまった。城を去る時に、秘密を漏らすとウルフリア王国からの報復が待っていると脅されているから、バカなことはしないだろう。
マリアは、専属の侍女がいない生活で育ったので、リリアンがいなくなっても困ることはなかった。レオンが警戒することも、威嚇することもないので、穏やかに過ごしている。マリアを必要としてくれる人がいるだけで、嬉しくて生き甲斐になっていた。
エドワードがどう思っているのかだけが疑問だが、ここにはマリアを邪魔者扱いするものはいない。どれだけ実家での生活が冷遇されていたかを実感した。
月に一度、満月の夜は初夜の日から特別な関係が続いていた。何も会話はないが、不思議と通じ合っている気がする。初夜の時は余裕がなくて気づかなかったが、人間の姿のエドワードに触れても心の声は聞こえないのだ。