冷徹狼陛下の子を授かりました!
-2-
「えっ⁉ ええっ⁉」
マリアに纏わりついているのは、真っ白でふわふわした可愛い生き物。
「子犬? 可愛い」
あまりの可愛さに、マリアは無意識に笑顔になっていた。この地へ来て、初めて緊張から解放されて子犬を抱き上げる。
「レオン様! レオン様!」
使用人が誰かを探している声が聞こえて近づいて来る。まだここへ来たばかりのマリアには、レオンが誰なのかもわからない。
尻もちをついたまま子犬を抱いているマリアを見つけた使用人が驚きの声を上げた。
「ええっ⁉ レオン様が……」
マリアの腕の中にいるこの子が先程から呼ばれているレオンだったらしい。
「この子を探してたんですか。可愛い子犬ですね」
「こ、子犬⁉」
「子犬じゃないんですか?」
「違います! ウルフリア王国のことを何もご存知ないんですか?」
『ウルフリア王国……。私が知っているのは閉ざされた王国で狼族が支配するとしか……』と思い出していたマリアは、ハッと気づいた。
マリアに纏わりついているのは、真っ白でふわふわした可愛い生き物。
「子犬? 可愛い」
あまりの可愛さに、マリアは無意識に笑顔になっていた。この地へ来て、初めて緊張から解放されて子犬を抱き上げる。
「レオン様! レオン様!」
使用人が誰かを探している声が聞こえて近づいて来る。まだここへ来たばかりのマリアには、レオンが誰なのかもわからない。
尻もちをついたまま子犬を抱いているマリアを見つけた使用人が驚きの声を上げた。
「ええっ⁉ レオン様が……」
マリアの腕の中にいるこの子が先程から呼ばれているレオンだったらしい。
「この子を探してたんですか。可愛い子犬ですね」
「こ、子犬⁉」
「子犬じゃないんですか?」
「違います! ウルフリア王国のことを何もご存知ないんですか?」
『ウルフリア王国……。私が知っているのは閉ざされた王国で狼族が支配するとしか……』と思い出していたマリアは、ハッと気づいた。