白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
一昨日、久しぶりにヴィーの元気のいい声を聞いた。
冒険者協会での会合の時だ。
得体のしれない服装で、しかもおそらく男から借りたのだろうと思われるオーバーサイズ。
正直ムッとしたしモヤモヤした。
その後ヴィーがパーティーの代表者として大きな声で挨拶をしたり、いけ好かないジークに向かって「お引き取りください」と冷たく言い放っている様子はカッコよかった。
侯爵夫人として猫をかぶっておとなしくしているよりも、こうやって溌溂としている姿のほうがヴィーにはよく似合う。
ロイはもう登録を抹消している――その事実を告げなければならなかったのは、こちらとしても辛かった。
登録名は早い者勝ちで、同じ名前は使えない規約がある。取り違えを避けるためだ。
ジークは「ロイ」の名前が抹消されているか否かを確認するために、新人に「ロイ」という名前で登録を試みてくれと頼んだのだ。
それが問題なく受理された結果、ロイはもう冒険者を引退したのだと確証を得たわけだが、なんとも気分が悪い。
ヴィーは明らかにショックを受けている様子だった。
励ますためにイカ焼きを食べて帰ろうと誘ってみたが、塩対応でいなされてしまった。
どうしてこうなった。
冒険者協会での会合の時だ。
得体のしれない服装で、しかもおそらく男から借りたのだろうと思われるオーバーサイズ。
正直ムッとしたしモヤモヤした。
その後ヴィーがパーティーの代表者として大きな声で挨拶をしたり、いけ好かないジークに向かって「お引き取りください」と冷たく言い放っている様子はカッコよかった。
侯爵夫人として猫をかぶっておとなしくしているよりも、こうやって溌溂としている姿のほうがヴィーにはよく似合う。
ロイはもう登録を抹消している――その事実を告げなければならなかったのは、こちらとしても辛かった。
登録名は早い者勝ちで、同じ名前は使えない規約がある。取り違えを避けるためだ。
ジークは「ロイ」の名前が抹消されているか否かを確認するために、新人に「ロイ」という名前で登録を試みてくれと頼んだのだ。
それが問題なく受理された結果、ロイはもう冒険者を引退したのだと確証を得たわけだが、なんとも気分が悪い。
ヴィーは明らかにショックを受けている様子だった。
励ますためにイカ焼きを食べて帰ろうと誘ってみたが、塩対応でいなされてしまった。
どうしてこうなった。