メールチェッカー 【2】
「しかも……アドレス帳のあたしのアドレス、全然別なものに替えられてる。
これじゃあんたからもメール打てないし、あたしからのメールも届くわけないや」
携帯を閉じて徳田にそれを差し出すと、貴美香は悲しげな笑顔を浮かべた。
「もしかしたらだけど……。
小春は、あたしの気持ちに気付いていたのかもしれないね」
「お前の気持ち?」
「……うん。
あんたにとってあたしは単なる女友達なんだろうけど、あたしにとっては失いたくない大切な人なんだ……。
あんただってわかってたはず。
あたしが、あんたのことを男として好きだってこと。
小春は、三人でいる時のあたしの顔を見て、あんたに特別な気持ちを抱いていることに気付いていたのかもしれない」