メールチェッカー 【2】

数秒後、早人の手中の携帯が震える。

心臓が一回り縮んだのではないかと思ったほど、身体がピクリと動いた。


『テスト』


おそるおそる開くと、部長からのメールを確実に受信している。

早人の鼓動は早くなるばかりだ。

目線をどこに投げていいやらわからず、ひたすらその文面を読み続けた。


「これでも……メールが来ないと?」

「……いえ……」

「フン……まあいい。

とにかく、君の私に対する気持ちというものがよくわかったよ。

三和物産との親睦会の件ももういい。聞かなかったことにしてくれ。

そのかわり、今回のプロジェクトも当然任せられないということは覚えておきたまえ」


少し乱暴に携帯を畳むと、咳払いを一つ残して部長は去った。

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