さみしがりやは、だぁれ?
「そもそも名前しってる?」
「ううん。なんだっけ?」
「寂しがり屋、略して〝さみこちゃん〟?」
「「あ〜、さみこちゃん」」
決定――と言わんばかりに。
彼女たちはほくそ笑んだ。
同時に鳴ったチャイムが、彼女たちの足の向きをバラバラにする。
次の授業は、国語だ。
眠い眠い時間の、始まり。
教壇に先生が立つ。
チャイムが鳴り終わるギリギリまで、彼女は「とあること」を考えていた。
「さみこちゃん、だってー。
我ながらイイ名前つけてあげたわ」
すると何かの視線を感じる。
見上げると、目を見開いた先生がこちらを見ている。
「あなた、その名前、どこで……」
「え?」
瞬間、長いチャイムが鳴り終わる。
すると先生は何もなかったように、シワの入った手で教科書を持ち上げた。
「なに、いまの?」
不思議に思った彼女だったが、眠気には勝てない。先生が朗読を始めた瞬間、夢の中へ落ちていった。
「ううん。なんだっけ?」
「寂しがり屋、略して〝さみこちゃん〟?」
「「あ〜、さみこちゃん」」
決定――と言わんばかりに。
彼女たちはほくそ笑んだ。
同時に鳴ったチャイムが、彼女たちの足の向きをバラバラにする。
次の授業は、国語だ。
眠い眠い時間の、始まり。
教壇に先生が立つ。
チャイムが鳴り終わるギリギリまで、彼女は「とあること」を考えていた。
「さみこちゃん、だってー。
我ながらイイ名前つけてあげたわ」
すると何かの視線を感じる。
見上げると、目を見開いた先生がこちらを見ている。
「あなた、その名前、どこで……」
「え?」
瞬間、長いチャイムが鳴り終わる。
すると先生は何もなかったように、シワの入った手で教科書を持ち上げた。
「なに、いまの?」
不思議に思った彼女だったが、眠気には勝てない。先生が朗読を始めた瞬間、夢の中へ落ちていった。