さみしがりやは、だぁれ?
「今度こそ、私と遊ぼう。ねえ?」
「い、いや……!」

「なんで?私の名前を呼んだでしょう?」
「それは、違う人よ……!」


すると再びさみこちゃんの表情が、180度変わる。まるで鬼の顔に腰を抜かした彼女は、思い切り床に尻を打ち付けた。


「これからはずーっと一緒に遊ぼうねぇ?」
「いや、いや……!」


絶体絶命――目を瞑った、その時。

ガラリとドアを開けたのは、一番後ろの窓側の席。
これが彼女のいう、本当のさみこちゃん。


「た、たすけ……!」
「……」


〝知らない顔の怖い誰か〟が、彼女をガッチリつかんでいる。当の彼女は、こちらに必死にヘルプを求めていた。

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