大切なモノ

オシマイ




「ねぇ~」


放課後、原田さんに呼び止められた。


「ん?何??」


同じクラスだが、あまり話さない。


「少し、相談に乗って貰いたい事があるんだよね」


少しくせ毛の髪を、なでる原田麻実。


何を話したいのかわかった。


「うん。わかった」


「図書室に来てもらいたいんだよね~」


少し塗りすぎなグロスがのった唇で言われた。


「でも、櫻井くん・・・」


一緒に帰るのに。



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