一途な海上自衛官は時を超えた最愛で初恋妻を離さない~100年越しの再愛~【自衛官シリーズ】
「また、腹が減ってきた。話の中に出てきた、秋月さんが作る料理がどれも美味しそうだから」
その手放しの笑顔に、芽衣の鼓動がドクンと大きく音を立てる。目を細めてこちらを見る彼の笑顔から視線を離すことができなかった。
「じゃあ、ぜ、ぜひ夜にもいらしてください」
頬が熱くなるのを感じながら、芽衣は思わずそう言った。なんなら今からでもなにか作ってあげたいくらいだった。
カレーを前に丁寧に手を合わせていた彼の姿が頭に浮かぶ。
晃輝がふいを突かれたように動きを止めて、少し気まずそうな表情になった。
返答に困っているようなその彼の反応に芽衣はしまったと思う。
彼とマスターの間に溝があるという話を思い出したのだ。彼は決まった時にしかうみかぜに来ない。その彼を誘うなんて。
「あ……お忙しいですよね。すみません、気にしないでください」
申し訳ない気持ちでそう言うと、晃輝がしばらくの間の後、柔らかく微笑んだ。
「いや……そうだな……。今夜は無理だが、そのうち行かせてもらうよ」
その眼差しに芽衣の胸が熱くなった。
自分の料理を褒めてもらって、『また行くよ』と言ってもらえるのはいつも嬉しい。胸がドキドキして、よし次も満足してもらえるように頑張ろうという気持ちになるのだ。
でも今感じているこの鼓動の高鳴りは、それだけではないようなちょっと違う期待が混じっているように思えた。
——なんか暑い。ここ冷房きいているはずなのにな。
どうしてか、頬が熱くなっていくのを感じながら、芽衣は目を伏せた。
「お待ちしております」
その手放しの笑顔に、芽衣の鼓動がドクンと大きく音を立てる。目を細めてこちらを見る彼の笑顔から視線を離すことができなかった。
「じゃあ、ぜ、ぜひ夜にもいらしてください」
頬が熱くなるのを感じながら、芽衣は思わずそう言った。なんなら今からでもなにか作ってあげたいくらいだった。
カレーを前に丁寧に手を合わせていた彼の姿が頭に浮かぶ。
晃輝がふいを突かれたように動きを止めて、少し気まずそうな表情になった。
返答に困っているようなその彼の反応に芽衣はしまったと思う。
彼とマスターの間に溝があるという話を思い出したのだ。彼は決まった時にしかうみかぜに来ない。その彼を誘うなんて。
「あ……お忙しいですよね。すみません、気にしないでください」
申し訳ない気持ちでそう言うと、晃輝がしばらくの間の後、柔らかく微笑んだ。
「いや……そうだな……。今夜は無理だが、そのうち行かせてもらうよ」
その眼差しに芽衣の胸が熱くなった。
自分の料理を褒めてもらって、『また行くよ』と言ってもらえるのはいつも嬉しい。胸がドキドキして、よし次も満足してもらえるように頑張ろうという気持ちになるのだ。
でも今感じているこの鼓動の高鳴りは、それだけではないようなちょっと違う期待が混じっているように思えた。
——なんか暑い。ここ冷房きいているはずなのにな。
どうしてか、頬が熱くなっていくのを感じながら、芽衣は目を伏せた。
「お待ちしております」