punk guy, play guy
吐いた息がシロくなるくれえ冷やされた外界は今夜も薄汚れた喧騒を、盛大に吐き散らかした
夜半の野蛮さで呑まれてる。
雑踏でごった返す街路。
ソコに自分の身も織り交ぜてみれば、途端にまとわりつくオンナ共の視線も
ヤロー共の挑発めいた野次も常の事。
街灯に照らされた人並みに。
そこいらの人体よりは頭ひとつ分、長身に発育した己の
長所もそこそこにフル活用しつつ。
ポツら、ポツら、
似たよーな頭蓋骨を尻目に、片目だけで視線を彷徨わせた向こう先の
駅近く────、
「────ハハッ、…見ぃーーっけえ」
我ながら片目の視力のヨさには感服する。
口端をニヒルに片ほう吊り上げ、────とは言え、街灯も刺激になる傍ら
サングラスで反射をシャットアウトすると
タンタン、タンッ。かるく上体を屈めつつ雑踏の波をすり抜けていく。
いまだに傷アト疼く、左ガワ。
左瞼から下瞼にかけて残痕する皮膚の裂け目は"アレ以降"、閉じたまンま。
もう・・・・・、どンくらい使いモンになってねえーか。
まア、だからって何かしら不便だとか思ったコトは存外、コレっぽっちもねーケドな。
クツクツ、のど先で笑いながらも
近づいてくオンナの、後ろ姿を見遣れば気丈であり侘しげ。
なよなよし気で。
そーでありながらもどッか虚勢を張ろうとイマも前進する、ソイツの細っこいからだの前方を、塞ぐように
────ひょこっ
と自分の身を滑りこませるとオレはオンナのイく道を塞いだ、