人質生活を謳歌していた虐げられ王女は、美貌の公爵に愛を捧げられる
そこへ今度は反乱軍の別部隊だと思われる者が喜びを声に滲ませて駆け込んで来た。
「報告! 報告! 王太子殿下を正門付近で拘束成功との知らせですっ! 反乱成功ですっ!」
その知らせにその場にいた反乱軍の男たちがワッと沸き上がる。
抱き合う者、涙を流す者、握手をし合う者、みなそれぞれに喜びに震えているようだった。
「つきましては、これより反乱軍は新国王陛下のもと、正式な軍として速やかに王宮内の武装解除にあたり混乱の鎮圧を図れとのこと。抵抗する者や不審な者は一旦拘束、それ以外の者には危害を加えないようにと指示が出ておりますっ!」
「よし、喜びはあとでゆっくりと味わうことにしよう。指示通りに動くぞっ!」
「「はっ!」」
……反乱軍が勝利したのね。新国王陛下と言っていたように、反乱軍のトップが王位に就くのだわ。エドワード殿下の婚約者であり、隣国の王女という微妙な立場の私はどうなってしまうのかしら……?
彼らの生き生きとした様子とは相反して、私の心には不安が押し寄せてくる。
ライラのことも心配で気が気でなかった。
「この侍女はいかがいたしますか?」
「明らかに怪しいゆえに、指示通り不審者として一旦拘束してしまうのが良いだろう。あとでなぜここに隠れていたのか問いただす必要があるからな。王太子殿下の手の者である可能性も捨てきれない」
「そうですね。では、女、悪いが拘束させてもらうぞ。手を差し出せ」
言われた通り大人しく手を前に出すと、縄をぐるぐると巻きつけられてしまった。
そのまま反乱軍に先導され、どこかへ連れて行かれる。
到着したのは、王宮内にある鉄格子が嵌められた牢屋だった。
「ここで大人しくしていろ。特別に一人用の牢屋をあてがってやる。容姿が良いから、複数人が拘束されている牢屋だと襲われる可能性があるからな。私たちなりの配慮だ」
「ご配慮感謝いたします。……ちなみにアリシア様はどこに連れて行かれたのです? 酷い扱いを受けていらっしゃいませんか?」
「王女殿下は本殿の客間に通されているはずだ。この国の王族ではなく、隣国の王族だからな。新国王陛下の指示により丁重に扱われていると聞いている」
「そうですか……!」
どうやら反乱軍のトップは隣国の王女に危害を加えるつもりはないようだ。
……それならライラが酷い扱いを受けることもなさそうね。一安心だわ。
ライラは大丈夫そうだと確信を得た私はホッと胸を撫で下ろす。
せっかくの機会だと思い、続いてもう一つの心配ごとについても尋ねてみることにした。
「報告! 報告! 王太子殿下を正門付近で拘束成功との知らせですっ! 反乱成功ですっ!」
その知らせにその場にいた反乱軍の男たちがワッと沸き上がる。
抱き合う者、涙を流す者、握手をし合う者、みなそれぞれに喜びに震えているようだった。
「つきましては、これより反乱軍は新国王陛下のもと、正式な軍として速やかに王宮内の武装解除にあたり混乱の鎮圧を図れとのこと。抵抗する者や不審な者は一旦拘束、それ以外の者には危害を加えないようにと指示が出ておりますっ!」
「よし、喜びはあとでゆっくりと味わうことにしよう。指示通りに動くぞっ!」
「「はっ!」」
……反乱軍が勝利したのね。新国王陛下と言っていたように、反乱軍のトップが王位に就くのだわ。エドワード殿下の婚約者であり、隣国の王女という微妙な立場の私はどうなってしまうのかしら……?
彼らの生き生きとした様子とは相反して、私の心には不安が押し寄せてくる。
ライラのことも心配で気が気でなかった。
「この侍女はいかがいたしますか?」
「明らかに怪しいゆえに、指示通り不審者として一旦拘束してしまうのが良いだろう。あとでなぜここに隠れていたのか問いただす必要があるからな。王太子殿下の手の者である可能性も捨てきれない」
「そうですね。では、女、悪いが拘束させてもらうぞ。手を差し出せ」
言われた通り大人しく手を前に出すと、縄をぐるぐると巻きつけられてしまった。
そのまま反乱軍に先導され、どこかへ連れて行かれる。
到着したのは、王宮内にある鉄格子が嵌められた牢屋だった。
「ここで大人しくしていろ。特別に一人用の牢屋をあてがってやる。容姿が良いから、複数人が拘束されている牢屋だと襲われる可能性があるからな。私たちなりの配慮だ」
「ご配慮感謝いたします。……ちなみにアリシア様はどこに連れて行かれたのです? 酷い扱いを受けていらっしゃいませんか?」
「王女殿下は本殿の客間に通されているはずだ。この国の王族ではなく、隣国の王族だからな。新国王陛下の指示により丁重に扱われていると聞いている」
「そうですか……!」
どうやら反乱軍のトップは隣国の王女に危害を加えるつもりはないようだ。
……それならライラが酷い扱いを受けることもなさそうね。一安心だわ。
ライラは大丈夫そうだと確信を得た私はホッと胸を撫で下ろす。
せっかくの機会だと思い、続いてもう一つの心配ごとについても尋ねてみることにした。