人質生活を謳歌していた虐げられ王女は、美貌の公爵に愛を捧げられる
「夜は出歩けなくてごめんなさいね。また今度立ち寄らせてもらうから、その時にぜひ効果がどうだったか教えてね」
「はい! いつでもお待ちしています!」
「シアさん、色々ありがとよ。また美味いもん作って待ってるよ」
挨拶を済ませ、今度はメインストリートへ向かい、乗り合い馬車を待つ。
往路と同様の動きで王宮に戻り、ライラの部屋で侍女服に着替え、自分の部屋の下へ辿り着いた。
小さな石を拾い、窓に向かって投げると、窓ガラスにあたってコツンと音が鳴る。
すぐに窓が開けられ、安堵の表情を浮かべるライラが顔を出した。
抜け出す時と同じようにロープで2階の部屋に戻って、窓を閉めたところで、私のユルラシア王国での王宮抜け出し1回目が終了を迎えた。
「遅かったですね。何かあったのかと思ってハラハラしましたよ。はぁ、本当に何回やっても心臓に悪いです」
「いつもありがとう、ライラ。あ、そうそう! これライラにお土産よ。城下町で人気のダリオルを買って来たの」
「えっ、本当ですか⁉︎ わぁ、嬉しいです!」
ぱあっとライラの顔に喜びが広がる。
あとでゆっくり食べると言うライラを早く部屋へ戻れるようにしてあげるため、私たちは服を交換して元通りに戻った。
私は王女に、ライラは侍女に早変わりだ。
今日城下町であったことは明日話すと約束すると、ライラはお土産片手に自分の部屋へ戻って行った。
ふと窓の外を見れば、もう夕暮れ時であたりは薄暗くなってきている。
……『フォルトゥナ』にはクーポンを持ったお客さんが今頃来ている頃かな? 効果があるといいのだけど。次に行った時に話を聞くのが楽しみね。
早くまた行きたい気持ちでいっぱいなのだが、そう頻繁には難しいのが現実だ。
ライラのお休みの日で、なおかつロイドの訪問がない日でないと、この王宮抜け出しは成立しないのだ。
となると、次に『フォルトゥナ』に行けるのは早くて10日後くらいだろうか。
それまで反響が分からないなんて残念だなぁと思っていたのだが、その話は思いの外早く私の耳に入ることになった。
しかも予想もしていなかったところからだ。
「はい! いつでもお待ちしています!」
「シアさん、色々ありがとよ。また美味いもん作って待ってるよ」
挨拶を済ませ、今度はメインストリートへ向かい、乗り合い馬車を待つ。
往路と同様の動きで王宮に戻り、ライラの部屋で侍女服に着替え、自分の部屋の下へ辿り着いた。
小さな石を拾い、窓に向かって投げると、窓ガラスにあたってコツンと音が鳴る。
すぐに窓が開けられ、安堵の表情を浮かべるライラが顔を出した。
抜け出す時と同じようにロープで2階の部屋に戻って、窓を閉めたところで、私のユルラシア王国での王宮抜け出し1回目が終了を迎えた。
「遅かったですね。何かあったのかと思ってハラハラしましたよ。はぁ、本当に何回やっても心臓に悪いです」
「いつもありがとう、ライラ。あ、そうそう! これライラにお土産よ。城下町で人気のダリオルを買って来たの」
「えっ、本当ですか⁉︎ わぁ、嬉しいです!」
ぱあっとライラの顔に喜びが広がる。
あとでゆっくり食べると言うライラを早く部屋へ戻れるようにしてあげるため、私たちは服を交換して元通りに戻った。
私は王女に、ライラは侍女に早変わりだ。
今日城下町であったことは明日話すと約束すると、ライラはお土産片手に自分の部屋へ戻って行った。
ふと窓の外を見れば、もう夕暮れ時であたりは薄暗くなってきている。
……『フォルトゥナ』にはクーポンを持ったお客さんが今頃来ている頃かな? 効果があるといいのだけど。次に行った時に話を聞くのが楽しみね。
早くまた行きたい気持ちでいっぱいなのだが、そう頻繁には難しいのが現実だ。
ライラのお休みの日で、なおかつロイドの訪問がない日でないと、この王宮抜け出しは成立しないのだ。
となると、次に『フォルトゥナ』に行けるのは早くて10日後くらいだろうか。
それまで反響が分からないなんて残念だなぁと思っていたのだが、その話は思いの外早く私の耳に入ることになった。
しかも予想もしていなかったところからだ。