(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!
握り拳を、ぐっと握った。絶対絶対、空飛んで魔法界を美食ツアーする夢を叶えたい。そのために、世界救う。
私、頑張る。
「とても、良いね。僕がここに来たばかりの時の君の目とは、全然違うよ。良いことをしたと思えば、何だか嬉しいものだ」
そう私に言った彼は、ひらひらと手を振って竜の方へ歩いて行こうとしたので慌てて聞いた。
「あの……貴方、名前は?」
名前を聞くタイミングを完全に逸し、私はそう聞いた。もしかしたら、高名な魔法使いなのかもしれない。
彼は普通に名乗ろうとしたみたいだけど、何か思いついたようで、にっこり笑って言った。
「どうせ、君が頑張ってくれて世界を守り……誓約魔法が成立したなら、いずれ会えるよ。そうしたら、自己紹介して、共に世界一周しようか」
彼が乗りやすいように、さっと身を伏せた白竜に飛び乗り、呆気ないくらいにあっさり行ってしまった。
残された私は、すぐに見えなくなった彼らをまだ視線で追うように、ずっと星がきらめく空を見上げていた。
私、頑張る。
「とても、良いね。僕がここに来たばかりの時の君の目とは、全然違うよ。良いことをしたと思えば、何だか嬉しいものだ」
そう私に言った彼は、ひらひらと手を振って竜の方へ歩いて行こうとしたので慌てて聞いた。
「あの……貴方、名前は?」
名前を聞くタイミングを完全に逸し、私はそう聞いた。もしかしたら、高名な魔法使いなのかもしれない。
彼は普通に名乗ろうとしたみたいだけど、何か思いついたようで、にっこり笑って言った。
「どうせ、君が頑張ってくれて世界を守り……誓約魔法が成立したなら、いずれ会えるよ。そうしたら、自己紹介して、共に世界一周しようか」
彼が乗りやすいように、さっと身を伏せた白竜に飛び乗り、呆気ないくらいにあっさり行ってしまった。
残された私は、すぐに見えなくなった彼らをまだ視線で追うように、ずっと星がきらめく空を見上げていた。