(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!
 多分、言わないと思う……私は色々と仕方ないから、自分から言ったけどね。

 フローラとイエルクと、自然と親しくなるためには、一番良い方法かなと思ったのよ。

 だって、学年の違う二年生の私がわざわざ一年生のフローラとイエルクの居る場所まで行って彼女たちと親しくなるなんて、どう考えてもやっぱりおかしいもの。

 だとすると、ことある毎に集まりのある生徒会に一緒に属しているのが、一番良い解決方法で……。

「うーん……双月草かあ……激レアアイテムなんだよねー」

 双月草が魔の森高地にあるという情報は、確かゲーム内のイベントで必要な時は、図書館でフローラが手に入れることになる。

 双月草については幻と呼ばれるくらい希少価値の高いもので、回復作用の薬効がその他と比べて群を抜いているため、市場では超高値で取引される薬草だ。

 だから、手に入れたいと望む人は魔法界でも数多い。

 ……けど、もし、簡単に手に入る薬草ならば、そんなに高値であるはずもない。

「あ……そういえば、今日図書館でイエルクと待ち合わせしてたんだった……」

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