(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!
 イエルクはあまり物を知らない素直な田舎の子だから、そういうことに積極的な向こうに言われるがままに付き合ってはいるけど好きという訳ではない……という、良く分からない関係性の幼馴染の女の子が居るんだった。

 ヒロインフローラとは共通ルートで、段々と距離を近づけて、個別ルートに入る前の二年生に上がる前イエルクは、ケジメとして、彼女にキッパリと別れを告げるんだよね。

 けど、イエルクと別れたことに納得出来ないルイーズは、それからも二人の邪魔をすることになるんだった。

 だとすると、悪役令嬢役の私なんか、相手されないかも……あれって、全男性の夢みたいな乙女ゲームヒロインフローラが相手だったのが、大きいと思うし……。

 はー……この勉強を教えて欲しいっていうこの流れも、イエルクにとっては、先輩に声かけられて、頼られて嬉しいな程度だろうな。

 ヒロインもまだなのに、悪役令嬢の私だって、恋なんて始まる訳ない。

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