(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!

12 彼の秘密

 そんなこんなで、私に何の興味もなさそうなイエルクから、暗に『とても良い先輩だと思っていますから』のようなな……もし私が女性として気になっているなら有り得ないだろう、付き合っている女の子が居るからと、振られるような台詞を言われてしまった。

 なんだか……悲しいけど、もうそれは仕方がない。

 初期好感度は良さそうだし、若干期待はしたけど、イエルクは確か初期、少しずつしか好感度が上がらない。

 ヒロインフローラが個別ルート行く前にも、好感度の数値をかなり上げておかないと、幼馴染みに別れ告げないということは今でも印象的で覚えているし、それもそうだった。

 ええ。イエルクとは親しくなって信頼度上がったら、学園並びに世界を救うために、ただ協力してくれるだけで良いのよ。

 私との恋は、別に始まらなくても……とても、残念だけど。

 イエルクに告白してもいないのに、なんだか事前に振られた気分になった私は、その後黙々と真面目に勉強して、一時間の読書タイムを取り、そこでゲーム内で明かされている双月草の情報を集めたりしていた。

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