(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!
「……いいえ。何かありましたか?」

 澄ました顔で答えれば、エッセル先生は、ため息をついてから言った。

「いや、何もなければ、良いんだが。また、生徒会メンバーが正式に発表されるのを待ってくれ」

 エッセル先生は丸めた教科書で、私の頭を叩いてから去って行った。

 とりあえず、これで第一関門は突破!


◇◆◇


 そして、私は無事に掲示板に張り出された生徒会メンバーに選出され、イエルク、フローラと共に、新しく生徒会メンバーに加わることになった。

 三年生の先輩二人は、人間界のとある難関大学を受験するから、今年度の生徒会の活動は自粛しますと説明があったのも、ゲームの通り。

 わかる……わかりやすく、大人の事情よね。ここで、関係のない三年生が居ると、何かと進行上邪魔だもの……。

「それでは、俺は二年生で生徒会長のエルネスト・ランテルディだ」

「副会長のオスカー・マキャベリです」

「……ロゼッタ・ディリンジャーです」

「イエルク・アスティです」

「フローラ・レオーネです」

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