(総愛され予定の)悪役令嬢は、私利私欲で魔法界滅亡を救いたい!
 それに、フローラは親しい人には恋愛事情を明け透けに話す方らしくて、私を手を引いて連れて行き『あれが、ルークさんです!』と教えてくれるところからはじまり、ルークとの間に何があったかをやたらと話してくれるようになった。

 フローラが恋をしている様子は可愛いし、私はそれについて何の文句もないけど……うん。すぐそこに居る攻略対象者たちは、攻略しないのね。

「そうなの……良かったわね。きっと、ルークもフローラのことを気に入ってくれていると思うわ」

 それは絶対に間違いないと思う。私がもし男でルークだったとしたら、フローラに迫られたらデレッと顔がとろけて戻らないという自信しかない。

「そうですかね? そろそろ夏休みだし、このままルークさんに会えなくなるよりは……早々に告白した方が良いのかなと思うんです」

 そろそろ期末テストで、それが終わったら長い夏休み。

 けど、生徒会だけは、交流を深めるためにと、夏休みの特別合宿イベントもあるのよね。謎。ゲーム上の設定だから、仕方ないけど。

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