100の涙の物語
「ミホー、帰ろー」
学校のHRが終わり、ツカサが教室の外から顔を出した。
ツカサは私の彼氏。
高校入学当初から付き合っているから、もう2回目の記念日を過ぎて半年たった。
「い~ねえミホ。ラブラブじゃん!」
友達が私にニヤケながら話しかける。
「ラブラブなんかじゃないよ~!じゃ、また明日ね」
私は友達からの冷やかしを軽くかわしてかばんを持つと、教室の外で待つツカサの元へ急いだ。
「お待たせ」
「おう。じゃ、行くか」
他愛のない話をしながら、私達はバス停までの道のりを歩いた。