元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を謳歌する!
そして、またもやご令嬢達の群れがやってきた。さ、蹴り飛ばしてしまお……
「大公夫人っ!」
「えっ」
いきなり、反対側の手を誰かに握られて引っ張られた。その拍子にエヴァンの手を離してしまった。私の名前を呼んだ誰かの声に反応したのかエヴァンも手を離してしまい、ご令嬢達の群れから引っ張り出されてしまったのだ。
そして、私の手を引っ張った方は……
「あっ、申し訳ありませんご夫人。あの、オデール大公夫人でいらっしゃいますか?」
「あ、はい、テトラ・オデールです」
何ともお可愛らしい、私と同じような年頃の女性だった。可愛らしく、そして凛としていて貴族女性らしい方だ。
「わたくし、ルイシア・ネルティアでございます。以前、ご夫人にお茶会の招待状を送った者ですわ」
「あ……」
た、確かそんな名前の人がいたな。全部断ったけど。ネルティアって言ったら公爵家の一つで、貴族派だったよね。
とっても私にニコニコしてくる。しかもまだ手を離してないし。
「以前のお手紙にはお忙しいとありましたが、生活には慣れましたか? 周りの環境が変わるとどうしても戸惑ってしまったりしてしまいますからね」
「……は、はい、旦那様がいろいろと良くしてくださって、充実した生活が送れています」
「そうでしたか! よかったですわぁ。でしたら、もしよろしかったらまたお茶会にご招待してもよろしいでしょうか?」
「えっ」
「貴族の女性は、周りと交流を深める事も大事ですわ。結婚なされてすぐですから、いきなりでは少し難しいかもしれませんが、わたくし達は歳が近いですからきっと話しやすいと思いますの。いかがですか?」
こう言われると、断りづらいな。でも、確かにこれが女性達の仕事の内でもある。女性は仕事をせず、その代わりに周りとの交流を深めるのが普通だ。一応、私もこの国唯一の大公家、オデール大公家の夫人だ。なら、やる事はやらないと。それに、またエヴァンが大変な思いをしないようにしないと。
「……でしたら、ぜひ参加させてください」
「本当ですか! 嬉しいですわぁ! でしたら、すぐに招待状をお送りいたしますね?」
少しでも、エヴァンに負担がかからないように。これだけいい思いをさせてもらえてるんだから、返さないとね。
「大公夫人っ!」
「えっ」
いきなり、反対側の手を誰かに握られて引っ張られた。その拍子にエヴァンの手を離してしまった。私の名前を呼んだ誰かの声に反応したのかエヴァンも手を離してしまい、ご令嬢達の群れから引っ張り出されてしまったのだ。
そして、私の手を引っ張った方は……
「あっ、申し訳ありませんご夫人。あの、オデール大公夫人でいらっしゃいますか?」
「あ、はい、テトラ・オデールです」
何ともお可愛らしい、私と同じような年頃の女性だった。可愛らしく、そして凛としていて貴族女性らしい方だ。
「わたくし、ルイシア・ネルティアでございます。以前、ご夫人にお茶会の招待状を送った者ですわ」
「あ……」
た、確かそんな名前の人がいたな。全部断ったけど。ネルティアって言ったら公爵家の一つで、貴族派だったよね。
とっても私にニコニコしてくる。しかもまだ手を離してないし。
「以前のお手紙にはお忙しいとありましたが、生活には慣れましたか? 周りの環境が変わるとどうしても戸惑ってしまったりしてしまいますからね」
「……は、はい、旦那様がいろいろと良くしてくださって、充実した生活が送れています」
「そうでしたか! よかったですわぁ。でしたら、もしよろしかったらまたお茶会にご招待してもよろしいでしょうか?」
「えっ」
「貴族の女性は、周りと交流を深める事も大事ですわ。結婚なされてすぐですから、いきなりでは少し難しいかもしれませんが、わたくし達は歳が近いですからきっと話しやすいと思いますの。いかがですか?」
こう言われると、断りづらいな。でも、確かにこれが女性達の仕事の内でもある。女性は仕事をせず、その代わりに周りとの交流を深めるのが普通だ。一応、私もこの国唯一の大公家、オデール大公家の夫人だ。なら、やる事はやらないと。それに、またエヴァンが大変な思いをしないようにしないと。
「……でしたら、ぜひ参加させてください」
「本当ですか! 嬉しいですわぁ! でしたら、すぐに招待状をお送りいたしますね?」
少しでも、エヴァンに負担がかからないように。これだけいい思いをさせてもらえてるんだから、返さないとね。