元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を謳歌する!

「で、どうだった?」


 公爵邸から屋敷に帰ると、ニマニマしたエヴァンに迎えられた。きっと何か怒られたんだろうなと期待してるのだろうな。


「怖かったです」

「だろ」

「けど、講習会を開いてもらいました。小娘どもを野放しにしてるなって」

「へぇ〜、気に入られちゃったのか。さすがテトラだな」


 気に入られたの、か?

 まぁ今日初めて会ったから分からないけれど、とりあえず今日言われたことを何とかしないと。


「……ん? どうしました?」

「……いや、何でもない」


 と、言いつつも私を抱きしめてきた。

 この前もそうだったけれど、最近のエヴァンはどこかおかしい。一体何を考えているのだろうか。


< 33 / 48 >

この作品をシェア

pagetop