元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を横臥する!
「で、どうだった?」
公爵邸から屋敷に帰ると、ニマニマしたエヴァンに迎えられた。きっと何か怒られたんだろうなと期待してるのだろうな。
「怖かったです」
「だろ」
「けど、講習会を開いてもらいました。小娘どもを野放しにしてるなって」
「へぇ〜、気に入られちゃったのか。さすがテトラだな」
気に入られたの、か?
まぁ今日初めて会ったから分からないけれど、とりあえず今日言われたことを何とかしないと。
「……ん? どうしました?」
「……いや、何でもない」
と、言いつつも私を抱きしめてきた。
この前もそうだったけれど、最近のエヴァンはどこかおかしい。一体何を考えているのだろうか。