ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
「じょう先生、モテるでしょうね」
千景先生が結羽に話しかけてきて、結羽は恥ずかしそうに頷いた。
「名前の通り優しいですよね…」
給食を食べていると優が他の木の枝も切りますよと言ってくれた。
結羽はお願いしますと頼みお昼寝の時間に済ませますねと約束をした。
「結羽先生~」
職員室にいた結羽にバラ組の千里(ちさと)ちゃんが呼びに来た。
「どうしたの、千里ちゃん」
「じょう先生が鼻血出た」
「えっ!」
結羽がティッシュを持って園庭に出るとバラ組の子供達が集まっていた。
「大丈夫ですか?」
優は鼻を押さえて上を向いていた。
結羽はティッシュを当てて前に頭を下げるようにした。
「ちょっと我慢してくださいね」
「すみません」
結羽先生にもたれてしまっている、柔らかい感触だからこれは胸…申し訳ない
いい匂いだし…結羽先生て癒されるよな、子供達から人気があるのもわかる
怪我をしたのに邪念が頭の中で浮かぶのだ。
「ゴホッ、ゴホッ」
優は血が喉に入ったようで咳が出た。
「手洗い場に移動しますよ」
水を出して優の顔をタオルで拭く。
「じょう先生、大丈夫なの?」
「千里ちゃん、教えてくれてありがとうね」
「あのね、男の子達が悪いんだよ」
「どういう事?」
「階段みたいなのを揺らしたの」
「え?」
木の下には脚立が倒れていた。
「わかったわ、ありがとうね」
タオルを顔に当てたまま優を職員室に連れていった。
「園長先生、優先生にしばらく休憩を」
声をかけると結羽は園庭に出て、子供達に説明をした。
椅子を揺らした子はじょう先生に謝れるかな?
「ごめんなさい」と3人の男の子が謝りにきた。
バラ組の担任は背中側で見ていないということだったがやはり園庭全体を見る必要はあるから気をつけるようにと注意を受けた。
子供たちが怪我したら大変だし
先生達も日々子供たちと成長していくのだ。