ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
1時間ほどして優からLINEが入り到着したみたいで、結羽は玄関を出るとびっくりして優の顔を見る。
「ドアが上に開いてますよ、優先生」
「ランボルギーニといいます、どうぞ」
左ハンドルだ…すごい
結羽は座るとカチコチに固まっていた。
ドアがゆっくり閉まる。
「結羽先生、シートベルトお願いします(笑)」
「はい!」
ぷっと優が笑うと顔が近づいてきた。
「じっとしてて」
「はい」
優はシートベルトを止めた。
「じゃあ出発してもいいですか?」
「お、お願いします」
「そんなに緊張しないでくださいよ」
「でも…こんな高い車…びっくりして」
「親の車ですよ」
「普通は親でも買えませんよ」
「まあ…それで僕に近づいてくる女とかもいるんですよ」
優は苦笑いをした。
出発しまーすと大通りに出た。
「でも、それはじょう先生も悪いですよ」
「えっ?」
「学生なんだからレンタカーでもいいわけで…車を見たらお金があるって思うし…それ目当てで来られてもじょう先生も嬉しくないでしょう?」
「結羽先生が初めてですね、そんな事を言ってくれるのは」
「あっ、この車が悪いんじゃないんですよ?」
「わかってます、結羽先生の言うことも理解してます、でも気に入ってるんですよ、だから乗ってます、女にモテようみたいな気持ちじゃないです」
「それならいいですけど…」
本当はこれで態度が変わるのを見てるのもあるんだけど結羽先生はそれはなさそうだな…
途中でサービスエリアに寄り食事を済ませた。
「久しぶりに外で食べたかもです」
「たまには休憩って事で(笑)」
「ですね(笑)」
結羽先生は食事代を出してくれたのだ。
僕が出すって言ったのに私の行きたい所に連れて行ってくれてるからと…ここは素直に年上の結羽先生に甘えた。
女性に食事代を出してもらうのは初めてだったが、年上だからなのか、結羽先生の雰囲気なのか素直に聞けた。